配車・安全管理講習(関東地区) その4

■各社の管理手法、安全への取組み事例を情報交換

物流技術研究会 配車・安全管理研修

 

 午後からは第3番目の単元として、協力会社に対する運行・安全管理について各社の実践内容を情報交換しました。

 

 受講生は2つのグループに分かれて、阪元勝明氏(アサヒロジ㈱)と町田氏を進行役に、右のようなテーマに沿って、各社で「実施している管理手法とその理由」を話し合いました。

■アルコール検知の取組みと協力会社への指導

●協力会社への訪問指導も実施

 『アルコールチェッカー(ALC)検知の各社取組みと協力会社への指導・依頼事項』は、4月1日から、チェッカーによる点呼時の検知が義務化されることもあり、興味・関心の高さが示されました。

 各社とも、さすがに自社ドライバーに対しては徹底しています。

 各自にALCを1個ずつ配布して「自宅でチェック、出社時にチェック、拠点受付でチェック」の3チェック体制というケースもありました。一方、協力会社での実態には不安がある担当者も少なくありません。


 ある配車担当者は、3か月に1回程度のペースで担当する協力会社を自ら訪問し、出発時の点呼や必要装備の積載などを聞いているので、今後、ALCについても再確認していくつもりだという発言があり、「そこまでやっているの」と皆が感心する場面もありました。

●「適正飲酒の教育」 こそがもっとも重要
 また、ドライバー一人ひとりの自覚を促すため、適正な飲酒習慣の指導を行っていくことが最も大切ではないかという意見がありました。

 その働きかけの一つとして、物流技術研究会で作成したセルフチェックシート「飲酒習慣の危険度をチェックしよう」を全社員に配布し実施している例や、安全大会で全ての協力会社に対して配布したという会社の例も紹介されました。


 このほか、現場で感じる不安として、
・出庫時にはALC検知がゼロだったのに荷送先の受付等で検知された場合、荷卸しはどうすればよいか?
・検知時には運転資格のある別の運転者を手配し、車を動かすために日頃どんな準備が必要か?
・半導体センサーの機器は煙草や嗽い薬・ケトン体にも反応するが、対応をどうしているか?
など、多くの話題が飛び交い、熱心な情報交換が行なわれました。

■事故発生時の対策等

●直かにドライバーの話を聞くことの大切さ
 『事故やトラブル発生時の確認、原因追及・対策手法』については、各社で報告の基準など確認システムは違うものの、やはり安全管理面からは、実際に事故を起こしたドライバーと直接に接して情報収集することの大切さが指摘されました。

 

 また、たとえ事故でなくても「出発して、納品して、戻ってくる──これ以外の報告があればすべてトラブルと考え、対策をとる」という配車担当の意見もありました。小さなことでも通常のプロセス通りに運ばなかった理由を担当者としてきちんと把握して、改善していかなければならないという自覚からの発言です。

 別の担当者も、「自分が配車したドライバーには必ず終業点呼を行い、何か変わったことはなかった?とドライバーの話を聞く時間を設けている」そうです。「"配車のとき聞いた話と違う"といったドライバーの声に耳を傾け、必ず出先に確認してドライバーが戸惑った理由を調べ、翌日に本人に回答しています。

 

 いつもドライバーの希望通りに問題点を改善できるとは限らないけれど、意見を聞いて調査し、きちんと返答することでドライバーとの信頼関係を築けるし、現場の実状にも気がつきます」

■スポット車両、協力会社への確認

物流技術研究会 研修 スポット車両

●マニュアルを配布するだけでなく、どうルールを徹底するか
 『協力会社やスポット車両に確認・指導すること(自社ルール等)』については、各社とも独自のルールシートを作成し、協力会社に配布したり、それを元にして受付時に個々のドライバーに指導して、ルールの徹底を図っているようです。しかし、やはり問題になったのは、「どこまで浸透しているのか……」ということでした。


 実際に協力会社を訪問している配車担当者の場合は個々の実態をつかんで柔軟に指導しているようですが、なかなか徹底しないというのが各社の実状でした。

 

 「ルール資料を配って終わり」にならないように通しナンバーを印刷して一人ひとりのドライバーに配布を確認しているケースや、スポット車両もすべて登録制にして、初めてのドライバーの場合は受付から会社の人間が一人付いて一緒に行動し、工場に入る前のオイル漏れ確認から現場への入り方などをマンツーマンで指導しているという会社もありました。

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