配車・安全管理研修(関東地区) その5

■ドライバーの気持ちに沿う感性を大切にしてほしい

 4番目の研修項目は『配車・安全管理のこころえ』として物流技術研究会の副会長である宮本秀俊氏が、自ら社長を務めるエービーカーゴ西日本(株)での事故防止教育など踏まえ、配車・安全管理担当者としての心構えを述べました。
 冒頭、宮本氏は同社が車に設置しているドライブレコーダーの映像から、ヒヤリ・ハット場面を紹介、こうしたヒヤリ・ハットは日常的に発生し得ると説明し、「全車両に設置してヒヤリ・ハット教育をすすめ、危機意識を高めたこともあり、それ以降は重大事故ゼロ・労災事故ゼロを続けています」と一つの事故抑止力になることを指摘しました。

 

物流技術研究会 ドライブレコーダー 危険予測

●きちんとした挨拶が ドライバーの力を高める

 同氏が日頃からドライバー教育のなかで強調していることの一つとして述べたのは「挨拶の大切さ」。

 

 「常日頃からドライバーには挨拶をきちんとしなさい。挨拶ぐらい他の人を威圧するものはない言っています。挨拶という漢字には“押し開いて迫る”という意味があるそうです。挨拶のできる人は、ここに私はおりますと配車の人や荷主さんにアピールすることができる。挨拶から業務がスタートすることを自覚させることが大切です」

 

●ドライバーのプライドを尊重し、高い理想を掲げる

 さらに、宮本氏はプロドライバーの「仕事の意味」を重視させていると言います。
 「君らは、単なるハンドルを握っている運転手といったレベルのものではない。我々には安全で品質の高い輸送を実現するという高い理想がある。実際には輸送運賃がまだまだ安いなど、現実の実態があるけれど、その現実を理想に近づけていくことが君らの仕事の意味なんだ」と強調し、プロドライバーとしての誇りを持つことを求めています。

 

 こうした自覚から同社ではドライバー達が率先してGマークの取得に行ったことにも触れ、近い将来、物流技術研究会における指導の応援ができるドライバーを育てていきたいと、熱い思いを語りました。

 

●配車担当者は感性が大切

 このほか、宮本氏は事業用自動車の交通事故・労働災害の実態、重大事故が起こった場合の3億を超える莫大な損害賠償の例、故障時のレッカー車連絡方法などについても言及しました。
 そして配車の担当者は、配車の知識だけでなくこうした研修などの機会を通じて「物流や交通社会に関わる幅広い知識をもつ」ことがドライバーの信頼を得ることにもつながるとともに、「配車は感性が重要」という研修ディスカッションで耳にした言葉を引用し、ドライバーとコミュニケーションを深めて感性面でのつながりを重視してほしいと強調しました。

 

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