関東地方のパートナー企業に対して「飲酒運転撲滅合同説明会」を開催(その2)

飲酒検知事例が出たらドライバーへのヒヤリング結果をもとに改善指導を

町田慶太 サントリーロジスティクス株式会社

   続いて、町田事務局長(サントリーロジスティクス㈱)が、自社配送センター内で発生した4次スポット車両ドライバーの飲酒検知事例に基づいて、ドライバーや管理者へのヒヤリングや運行記録などの調査結果を示し、飲酒検知にかかった会社の運行実態はどういう状態なのか、どのような指導が必要かなどの説明を行いました。

 

 「ドライバーへのヒヤリングの結果、缶ビール3本と酎ハイ2本飲んで午前3時に車内で寝たということで、“朝9時に受付なら飲酒検知反応は出ますよね”と言いますと、“前の晩に酒を飲んで寝たらいけないのですか?”と言う返事が返ってきました。このドライバーにとっては、これが通常の業務実態で、何が問題なのかさえもわかっていないという状態でした。

 

 管理者にもヒヤリングをしましたが、ドライバーと同じでした。点呼は、ほとんど電話点呼で、飲酒運転に対する注意も“飲み過ぎに注意してね”と言う程度で、“どれ位飲んだら抜けるまでどれだけの時間がかかるか”など具体的な注意喚起をしていませんでした。これが3次、4次のスポット車両で集めた会社の実態ではないでしょうか」

 

 この飲酒検知事例を教訓として、参加パートナー企業に対して、ドライバーとのヒヤリング結果などは、会社(運行管理者)にフィードバックして、飲酒運転防止への改善指導をしていただきたいと要請しました。

荷物を破損させたら迅速に報告して対処することが重要

高階信太郎 キリン物流(株)

 続いて、高階副会長(キリン物流㈱)が、納品先の施設を壊したり、荷物を破損させた場合に、荷主や元請運送会社などに事実を報告して対処していくことが大事であるかを、実際に起こった事例をもとに説明しました。

 

 「当社の荷物を運んでいる協力会社が、輸送中に積荷を崩してしまい、ドライバーは傷ついた面を正常品と積み替えて内側に隠して納品した事例がありました。当然納品先から毀損品を届けたのではないかとご指摘が来ます。

 そこで、ドライバーにヒヤリングしたが、“何も無かった”との回答されたためそのまま返答しましたが、その後の調査で納品前に傷ついたのではないかと疑いが強まり、再度ドライバーに聞いたところ“実は…”ということになり、隠ぺいしていたことが発覚し大問題になりました。発見したときにすぐに貨物の破損事故として当社に報告されていれば、そんなに大きな問題にならずに済んだのです」

 

 そして、参加パートナー企業に対して、発生時に速やかな事故報告を怠ることが、荷主の信頼を失墜させること及び荷主のお客様(納品先)に対して大きなご迷惑をかけることや、事態を終息させるまでにどれだけの人や時間を費やすかを考えていただき、ドライバーにも指導していただきたいと、報告・連絡の重要性を訴えました。

物流技術研究会の活動を通じて業界全体のレベルアップを図る

宮本秀俊 エービーカーゴ西日本

   最後に、宮本副会長(エービーカーゴ西日本㈱)が閉会のあいさつに立ち、経営者の立場から事故防止の重要性を話されました。

 

 「われわれの業界は、利益率がほぼ1%しかありませんので、事故を起こすとすぐに利益が飛んでしまいます。ましてや飲酒運転で事故などを起こせば、経営が成り立たなくなる可能性もあります。こうした観点から、ドライバー(物流に携わる方)の皆さんにより具体的に、なぜ事故防止なのか?なぜ安全・安心なのか?なぜコンプライアンス遵守なのか?など、実例を挙げた教育が、より効果的なものになると考えています。

 

 また、トラック物流業界は、1週間も止まれば日本の経済が成り立たないほど重要な業界にもかかわらず、世間から高い評価をされていないのが残念です。昔の子どもたちが飛行機のパイロットになりたいと憧れたように、トラックドライバーになり社会に貢献したいと思う若い方々を増やしていくことが私の夢でもあり、この物流技術研究会を立ち上げた趣旨の一つでもあります。これからも、物技研のさまざまな活動を通して業界全体のレベルアップを図っていきたいと考えていますので、ご協力のほどよろしくお願いします」

と締めくくり、成功裡に説明会を終了しました。

【飲酒運転撲滅合同説明会データ】

〈日時〉

 2011年8月27日(土)10:00~、13:00~

〈場所〉

 サントリー研修センター「夢たまご」

(神奈川県川崎市中原区今井上町57-2)

〈説明会参加者〉

 133社、167名

【平成23年9月5日更新 取材・編集 シンク出版㈱

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