配車・運行安全担当者研修会(西日本地区)1

 平成24年4月7日(土)、京都府京田辺市のタカラ物流システム㈱で物流技術研究会主催の「配車・運行安全担当者研修会(西日本地区)」が開催されました。

 

 この研修は配車・運行安全担当者として知っておきたい心得や、実務対処を学んでいただく目的で開催され、会員事業所の配車担当者や乗務員など15社から32名が参加しました。

◆配車担当者の使命とあるべき姿

──配車は経営に影響を与える職人仕事

 冒頭、「配車担当者の使命とあるべき姿」をテーマに宮本高明(アサヒロジ㈱)講師が講義を行いました。
 宮本講師は、配車マンとは1人前になるのに少なくとも3年はかかる職人仕事であると述べ、その難しさとやりがいについて述べました。

 

宮本:配車マンの手腕は、会社の経営に影響を与えるほど重要であり、限られた車両で最大限の仕事を回せるように、日々経験を積んでいく必要があります。
 たとえば、15万円の比較的割のいい仕事で目的地に運搬したら、「15万円売り上げたからもういいや」と空荷で返すのではなく、帰りの荷物を探すといった当たり前の努力が必要です。このような努力を積み重ねることが、会社の利益に貢献し、ドライバーの収入アップにもつながることを忘れないで欲しいのです。

熱心にメモをとる参加者
熱心にメモをとる参加者

──仕事は平等に割り振る

宮本:乗務員との接し方も配車マンとして大切なことです。仕事をする上で、頼みにくい仕事をついつい「言いやすい人」に頼んでいませんか?
 しかしそれでは、ある人は楽な仕事、ある人はつらい仕事といったように、同じ立場の乗務員の間に不公平が生じます。
 そうならないためには、「言いにくい事を平等に言う」という姿勢を貫くことが大切です。そのために乗務員から反感をかうこともありますが、ときには喧嘩をしてでもお互いのことを分かり合う姿勢が大切です。


 また、配車マンは立場上、乗務員にチヤホヤされがちです。しかし、配車マンと乗務員は立場が違いますから、一線を超えない、また軽く見られないように、ときには強い態度も必要です。
 しかし、乗務員を敬う気持ちを忘れてはいけません。対面配車の場合には乗務員の顔色をしっかり見てください。少しでも「おかしいな」と思ったら「睡眠はとれてる?」などと声をかけて、異常を発見することが大切です。


 「配車マンの仕事が乗務員の人生を変える」ことを肝に命じておかなければならないのです。

◆安全管理の心得と実務対処

──ドライバーが安心できる運行指示を

 

 次に「安全管理の心得と実務対処」として物流技術研究会会長の丸山利明氏(タカラ物流システム㈱)より、事故やトラブル発生時の配車・安全管理担当者として知っておきたい対処法が紹介されました。

 

 「高速道路で車両火災が発生した際の心得」や「ガード前で立ち往生した際の対処」といったトラブル対処法や、「高額貨物の運搬で生じた損害賠償責任」、「派遣労働者の労働災害」といった配車担当者として知っておきたい危機管理対処法が紹介されました。

 

 この中で、ドライバーから「トンネル内を走行中、大きな爆発音がした」という電話がかかってきた事例が取り上げられ、その対処法が紹介されました。

 こういったときに、配車マンが曖昧な態度をとるとドライバーの不安は解消されず、「頼りない配車マンだな」という印象を与えてしまうそうです。
 配車マンとしては、「安全な場所にとどまり、ディーラーに連絡をして点検を受けるように」といったように明確な指示をしなければならないのです。


 トラブルが発生し、配車マンに連絡してくるドライバーの心理は不安で一杯です。配車マンとしてまず第一に考えなければならないことは、ドライバーを安心させてあげることです。そのためにも、緊急時に落ち着いてドライバーに的確な指示ができるよう心がけておくことが必要だと訴えました。

↑ ドライバーに的確な指示を出すことの重要性を語る丸山会長

 

【その2―協力会社に対する運行指示のポイントへ】

 

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