第7回、第8回フォークリフト・インストラクター養成講習

──「第7回講習」平成24年5月13日(日)、「第8回講習」5月20日(日)

 物流技術研究会では、さる平成24 年5月13日(日)と月20日(日)に「フォークリフト・インストラクター養成講習」を開催しました。


5月13 日(日)は、東日本地区の会員事業所を対象に、サントリーロジスティクス㈱埼玉支店で、5月20日(日)は、西日本地区の会員事業所を対象に、京都府京田辺市のタカラ物流システム㈱本社において実施しました。


この講習は、物流企業に勤務するフォークリフトのオペレーターに対して、フォークリフトの特性等を指導し、安全作業を職場内に浸透させるリーダーを養成させる目的で開催されたもので、13日の東日本地区では会員事業所のパートナー会社などから11社20名が参加し、20日の西日本地区では14社25名が参加しました。

西日本地区の研修
西日本地区の研修
東日本地区の研修
東日本地区の研修

フォークリフトの構造上の特性を学ぶ

 開講のあいさつ、受講者の自己紹介が行われた後、まず丸山会長(タカラ物流システム㈱)が「フォークリフトの操作・点検のポイント・法令等」と題して、フォークリフトの特性や構造、法令知識など幅広い視点から、フォークリフトを安全に操作するための重要ポイントを解説しました。


たとえば、センターピン方式の構造になっているカウンターフォークリフトの場合、荷物を積載したときにも、常に斜線部分に全体の重心がなければ横転する危険があることなどを、図解をしながらわかりやすく説明しました。


また、作業計画を作成しなければならない作業や、作業指揮者を置かなければならない作業の法律的根拠はどこにあるかなどを示しながら、現場ではどのように対処したらよいかなど、を説明しました。

西日本地区の研修
西日本地区の研修
東日本地区の研修
東日本地区の研修

ハンドル操作は1回転~1回転半で十分回れる

東日本地区の研修
東日本地区の研修

 講習の後実技に移り、まずフォークリフトの軌跡について研修が行われました。

 

多くのオペレーターは、狭い場所で作業しているせいか、無意識のうちに旋回時にハンドルを目一杯切る人が多く、それが荷物の破損や接触事故につながっています。そこで、ハンドルは目一杯切る必要がないということを理解してもらうために、旋回時にハンドルを1回転切った場合と目一杯切った場合に、どのような軌跡を描くか体験しました。

西日本地区の研修
西日本地区の研修

 カウンターフォークリフトで目一杯切った場合には、約90㎝はみ出しましたが、1回転切った場合には約45㎝はみ出しただけで、十分に曲がれることがわかりました。リーチフォークリフトでは、もっとはみ出し量が少なく曲がれることがわかりました。

 

受講者からは、「普段、いかに無駄な操作をしているかを実感した」などの声が多く聞かれました。

 次に、フォークリフトの荷積みの基本操作について学びました。

 

 荷積みの基本は、荷物に対してフォークリフトを正体させて積み込むことが基本になります。そのためには、どのポイントでハンドル操作(約1回転)をしたらよいかを、自分の感覚をつかむまで繰り返し練習しました。

西日本地区の研修
西日本地区の研修
東日本地区の研修
東日本地区の研修

狭路走行とスラローム走行で車両感覚を身につける

午後からは、パレットを立てたクランク狭路走行コースとペットボトルを立てたスラロームコースを設定し、ハンドル操作のポイントと車両感覚を学びました。

 

 まず、丸山会長が自らコースを走行し、どこでハンドル操作をするか、どこでハンドルを戻すかを具体的に説明していきました。


 そのなかで、ポイントとして上げていたのは、狭い通路は中央部分を走行することが重要で、ハンドル操作も1回転から1回転半でとどめること、前進は早めにハンドルを切り、後進は遅めにハンドルを切ることです。

 

その後、受講者が伝授された方法で回ると、ほぼ1回転しかハンドルを回さずに、スムーズにコースを回ることができ、ここでも「これまで無駄なハンドル操作をしていた」ことを実感させられた様子でした。

西日本地区の研修
西日本地区の研修
東日本地区の研修
東日本地区の研修

油漏れ等の異常を早期に発見することが大事

 日常点検研修では、丸山会長がフォークリフトの構造・仕組みを解説しながら、日常点検のポイントを説明した後、4班に分かれて日常点検を実習しました。

 

点検でとくに重視していたのは、油圧系統からの油漏れ、バックレストのガタや損傷、マストやティルトの動き、ハンドル操作、ブレーキの効き等で、受講者全員が実際にフォークリフトを動かしながら、チェックしました。

 

最後に、フォークリフトのマストや後方のガスボンベ等によりいかに大きな死角があるかを学び、実技講習を終了しました。

西日本地区の研修
西日本地区の研修
東日本地区の研修
東日本地区の研修

安全配慮義務違反に問われないためにどういった対策が必要か

 講習の最後に、丸山会長から職場でフォークリフトによる事故や災害を起こさないためにどういう対策が必要か、事業所が「安全配慮義務違反」に問われないためには、どういった対策を取らなければならないかなど、具体的な事例を上げて説明しました。

 

 「たとえば、構内でフォークリフトがスピードを出して他の作業者と衝突するという事故が発生したとします。そのとき、問題になるのが社内でどういう事故防止対策を取っていたかということです。

何も対策を取っていなければ、『安全配慮義務違反』に問われる可能性があります。社内規定で『構内スピードを時速15km以下』と設定し、それを全員が見える場所に表示しておく必要があります」

 

そして、構内ルールを規定してそれを表示するだけでは十分ではなく、管理する立場の人は、構内でルール違反を発見したら黙認しないで注意し遵守させること重要で、それが事故のない安全な職場を作ると、強調しました。

 フォークリフト・インストラクター養成研修は、毎回好評を博しており、ほとんど受講者が役に立ったと答えています。

【アンケート結果・受講者の声へ】

【第7回・フォークリフト・インストラクター研修データ】

〈日時〉

2012年5月13日(日)

〈場所〉

サントリーロジスティクス㈱埼玉支店

〈参加者〉

11社、20名

 

【第8回・フォークリフト・インストラクター研修データ】

〈日時〉

2012年5月20日(日)

〈場所〉

タカラ物流システム

〈参加者〉

14社、25名

【平成24年5月28日更新 取材・編集 シンク出版㈱

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