配車・安全管理者研修会を開催 (26年3月)

  平成26年3月8日(土)と3月15日(土)の2週にわたり、物流技術研究会主催の「配車・安全管理者研修会」が開催されました。8日はサントリーロジスティクス(株)埼玉支店における東日本地区の研修、15日はタカラ物流システム(株)における西日本地区研修でした。

 配車・運行・安全担当者としての自覚を高め、実務対処を学んでいただく目的で開催され、会員事業所の配車担当者や安全担当者など全体で計36名が受講しました。

 今回は、ドライバー研修で行う「急ブレーキと知覚時間の体験実技」のほか、デポの現場視察や車両点検・養生実務の研修、大型車の運転席に座って車庫入れなど、配車の方にも現場を実感してもらうことを主眼としました。

 

 平成26年3月8日 東日本地区 受講者12名(他見学者3名)

 平成26年3月15日 西日本地区 受講者24名(他見学者3名)

■企業が望む配車担当者の使命と責任

 宮本秀俊会長から、配車担当者のあるべき姿として、以下のようなポイントをアピールし、今回の研修の意義を伝えました。

 

【使命】

 ・元請け責任者として「やり切る」という強固な姿勢が必要

 ・自らの配車技能(能力・手腕)でドライバーの人生を預か

  っているという自覚を持つ

 ・物流会社の屋台骨を背負っているというモチベーションを

  維持する

 ・協力会社の経営に間接的に関与している自覚を持つ

 

【責任】

 ・ドライバーも人間であり、上から目線で日常業務を行っていないか

 ・ドライバー不足、協力会社離れなど業界の実情を把握しているか

 ・サラリーマン根性ではなく、一般事務職とは違った職人気質が求められる

 ・協力会社との良好な関係

 ・自社内の連携等

 

【必要とされる知識】

 ・運賃、地理、得意先の特徴、高速料金

 ・物流3費(燃料費・修理費・タイヤ/バッテリー等のランニングコスト)

 ・貨物自動車運送事業法、道路交通法、29通達

 ・事故発生時の適切な指示──など

■安全運転ハンドブックなどによる研修

 このあと、丸山利明講師(タカラ物流システム(株)安全品質環境推進室長)より、安全運転ハンドブック(物流技術研究会監修)などを活用した研修が実施されました。

 ハンドブックは指導的なドライバーを対象にして「安全運転」や「トラブル対処法」をわかりやすく解説した単行本です。後輩の運転指導などを行う人にとって非常に役立つ内容ですが、配車担当者もこうした実務的な知識を踏まえて業務について欲しいという意図を伝えて配布され、内容の一部を紹介しました。

 

 とくに、さまざまな「トラブル対処」の情報が各項目ごとに掲載されていることを伝え、「現場で問題に対処するのはドライバー本人ですが、配車担当者の皆さんが正しい知識をもち、彼らの立場に立って考えることが、重要なサポートとなることを自覚してください」と強調しました。

■急ブレーキ、点検、養生など幅広い実技研修も実施

 座学のあとは、2班にわかれて乗用車を使用した「知覚時間・急ブレーキ」実技と「車両点検実技」「荷積み、養生の基本」実技の研修を行いました。

 

 机上の研修だけでなく、車を使用した現場での実習が配車担当の皆さんには新鮮だったようです。ドライバーの気持ちになって今後の配車の業務にあたってほしいという研修の意図が伝わりました。

 

 荷積みに関しては、養生標準についても詳しく学びました。

 基本養生の方法だけでなく、養生材=コンパネの使用方法、緩衝材の意義と使用方法、転倒防止措置の実施方法などを見学しました。

 また、完全養生を怠ることで発生した大量破損事例など、どのような荷崩れ事故が発生するかについても、いろいろな例をもとに説明が行われました。

点検や大型車の運転体験が大きな収穫に

 今回の研修を受講した配車担当者の感想として 

 

・大型トラックを運転できた事が有意義に感じた。

・運行管理をしっかりと理解して乗務員と接する事を体験談を交えて話していただき、理解しやすかった
・座学と実技を通して配車マンとしてドライバーの安全を第一に優先することが大事であるということを学ぶ事ができた。
・座学のみを予想していましたが、実技体験もでき今後の業務に役立つと思う。
・乗務員には簡単に「点検」と言っているが、毎日あの作業を行っていることを考えると大変だと思った。
・事故事例をたくさん知り、自らが乗務員にどう伝えてどう対応してあげるべきかを学べた

 

──といった意見が寄せられ、実技を交えた研修が、配車担当者の自覚を高めるうえで非常に有意義であったことがわかりました(回答のグラフはこちらを参照)

 

【平成26年6月20日更新 取材・編集 シンク出版㈱

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