第2回  「STEP UP CONTEST」  を開催

 平成26年11月15日(土) 千葉県市川市TOYOTA L&F カスタマーズセンターにおいて、第2回の「ステップアップ・コンテスト =STEP UP CONTEST」を開催しました。

 

 昨年度に引き続き、現場力を向上させるために取り組んだ、ドライバー・フォークリフト・現場管理の改善事例を発表したもので、午前中のセミナーを含めて153名が参加、物流技術研究会の会員企業3社・10チームがそれぞれ創意工夫に溢れた取組みの発表を行いました。

■情報を共有し改善のきっかけとしていただきたい

  開会にあたって、宮本秀俊会長(アサヒロジ㈱)が挨拶し、「昨年に続き改善事例発表大会「STEP UP CONTEST」を開くことができました。他社の職場の改善事例を知って『こういう工夫もあるのか』と気がつくことのできる機会です。ぜひ、情報の共有を行い現場の改善に活かしてただき、この後の懇親会でも交流を深めていただきたいと思います」と述べました。

 

 

  続いてアサヒロジ㈱の丸山高見社長が来賓として挨拶し、「個別企業の枠を越えて互いの取組みに触れることができるのは、極めて有意義な機会です。また、発表者は社内では味わえない他流試合に望むような刺激に満ちているとも思います。発表で緊張するのもまたよい経験です。失敗を恐れずに、ぜひ元気よく自社の改善提案を紹介してください。力を合わせて皆さんの現場力向上に結びつけていただきたいと期待しています」と語りました。


■10チームが改善事例を発表

 今回のコンテストでは、アサヒロジ㈱、サントリーロジスティクス㈱、タカラ物流システム㈱の3社から10チームによる改善事例の発表が行われました。


 発表の審査は、①「創意工夫」、②「着眼点」、③「改善効果」、④「説明力」の4つの要素をそれぞれ5点満点とし、審査員は以下の方々が務めました。

・アサヒロジ㈱ 代表取締役社長 丸山高見氏
・サントリーロジスティクス㈱ 代表取締役社長 井上達志氏
・タカラ物流システム㈱ 代表取締役社長 上坂良秋氏

・キリングループロジスティクス㈱ 取締役物流部長 新庄博仁氏
・トヨタL&Fカスタマーズセンター 物流アドバイザー 梅原 茂氏

■各チームの発表内容の概要

 以下の10チームが、自社で取り組んできた改善事例の発表を行いました。

 ①「倉庫内環境の改善活動」

  ──サントリーロジスティクス(株) 埼玉支店

    宮崎 祐希氏

 

 弊社の埼玉支店では、親会社の視察で倉庫内環境の問題点指摘を受けたのを契機に、品質向上委員会を発足して改善活動に着手しました。

 製品保管のルールなどを整備して倉庫が整理され、作業時間も短縮され効率化に結びつきました。

 さらに、改善活動を通じて更なる提案が現場のメンバーから出始めるなど、自主的な改善活動が継続したことにより、後日の視察では問題点指摘ゼロという成果を得ることができました。

 ②「5S・安全の取り組み」

  ──アサヒロジ(株) 福島支店

    高橋 光子氏・渡邊 徹氏

 

 弊社の福島支店生産課では、過去のフォークリフト事故の大半が経験2年未満の新人集中していることから、5Sの見える化と新人教育の徹底を図りました。

 マイカーと同じようにフォークリフトを清潔に保つ「愛車運動」に取り組み、社員がリフトをきれいに再塗装して、傷を付けないよう大切に使用しています。

 作業環境5S運動は、項目別に担当者を指定しチェックシートを作成して徹底しました。またフォークリフトの実技教育 → 技能コンテストがスキル向上に結びつきました。

 ③「印刷用パレットの処理」

  ──タカラ物流システム(株) 千葉支店 

    渡邉 光晴氏

 

 弊社では様々な形状の印刷専用パレットの保管と処分に困り、不安定で危険要因でありました。

 荷主などに回収を依頼するだけでなく、自分自身で回収業者を探す中から「(株)製紙パレット機構」を発見しました。パレット回収を任せ、指定回収車両により、リサイクルしてもらうことにしました。

 回収費用は機構負担のため年間の廃棄費用が大幅に削減され、無駄な保管スペースも減り施設の有効活用に結びつきました。また、リサイクル活動にも貢献できました。

 ④「日常業務の改善取組み」

  ──サントリーロジスティクス(株) 南大阪支店

    川野 孝行氏・小西 清和氏

 

 南大阪支店では、ローリー車メンバーにて「ムダ・不具合だと思う作業等」の改善に取り組みました。

 たとえば、連結車の車番確認のためバラスト部に車番をスプレーして確認作業を短縮、連結間違いも防ぎました。このほか、封印チェック用紙の保管場所をシステム的に整理、車検証のセット保管を実施し、車番が異なるシャーシ車検証の入れ替え忘れもなくなりました。このほかグループミーティングの充実の中から工場の移動式階段改善など施設改良も実施できました。

⑤「安全性・生産性の向上による

    顧客からの信用・信頼の獲得にむけて」

 ──アサヒロジ(株)  かすみがうら支店

   武井 典子氏

 

 かすみがうら支店では「ヒヤリ・ハット・キガカリ報告書」を作成し、リスクアセスメント手法から改善方法を考える「HHK活動」を実施しました。

 その結果とくに「自動車部品のピッキング作業」によって発生する問題点の改善に向け、安全性・生産性の両面から取り組みました。安全性はフォークリフトと人の接触危険・製品の破損危険の防止、生産性は在庫改善による作業時間削減です。棚卸しの徹底などで作業時間を21%以上効率化できました。危険箇所も標示や通路の改善等で問題がなくなり目標が達成できました。

⑥「再認識」新式ウィング開放防止装置の作製

  ──タカラ物流システム(株) 本社営業所

    DVD発表(ティービー(株)ドライバー)

 

 弊社では、ウイング締め忘れ事故が再発していました。閉め忘れを防止するための新しい装置を作製し、その過程をDVDで再現した発表です。

 今までの防止対策が不完全であることに気づき、ウイングを閉め忘れたらエンジンがかからないシステムを考案、整備士と協力して自作しました。ウイングを開けるとエンジン始動の配線が外れる仕組みとし、作業後は完全にハネを締めてコンセントを繋いでからエンジンが始動することにより、ウイング事故完全防止を実現できました。

⑦「入荷製品の配置改善の取組み」

  ──サントリーロジスティクス(株) 沖縄支店

    天願 雄大氏

 

 沖縄支店では、倉庫メンバー全員によりフォークリフト通路の狭さから破損・接触事故の危険が大きい問題点の解決による事故防止に取り組みました。

 台風接近で倉庫作業が中断する機会をとらえて、倉庫内環境の全面改善を実施、線引を徹底し、柱のある場所は、製品数を減らすよう決め、凸凹した通りにくい通路を真っ直ぐの広く作業しやすい倉庫配置に見事変身しました。棚卸し時間を短縮し、接触の危険が減り、作業効率アップと安全性の向上に結びつきました。

⑧「事故費前年金額30%削減」

  ──アサヒロジ(株) 横浜支店

    長谷川 望氏

 

 横浜支店では、品質向上に努め荷主の配送品質コンクールで最優秀賞を受賞するようになりましたが、破損事故はゼロとは言えず、さらなる事故費用30%削減を目標にしました。

 6ヶ月間PDCAサイクルと徹底し、とくにヒューマンエラーからくる事故に着目して、指差呼称・危険予測トレーニングによる危険感度の向上、工程ごとのチェックシート活用の3点で取り組みました。配車時やパトロール時の一声運動、会合時の他社事例の検討、シートによる相互確認などが効果を上げ、事故経費51%減と目標以上に大幅削減が達成できました。

⑨「高速道路料金削減の取組」

  ──タカラ物流システム(株) 松戸営業所

    吉岡 幹男氏

 

 平成26年より高速道路割引きがなくなり、通行料が値上げなりましたので、歩合給も削減されることから、高速料金の節約に取り組みました。

 高速道路の通行料格差を細かく調査し、削減できる新ルートを発見、ある経路では一配送約4500円削減が実現できました。空車時はすいている山道の迂回路を使用し経費節減をする工夫も実施しました(実車時は荷の安全優先で高速使用)。

 よく検討すれば、削減新ルートも到着時間がほぼ変わらないこと、高速道路利用のルートは意外に遠回り走行が多いことを発見しました。

⑩「フォークリフト愛車運動」

  ──アサヒロジ(株) 富士宮支店

    河原 寛和氏

 

 弊社ではフォークリフト「愛車運動」を全国展開しています。富士宮支店でも、キズゼロ運動、ネームプレートによる管理責任者の明確化、作業手順書の改善、危険箇所パトロール等に取り組みました。

 

 塗装環境を整備し、全員で全リフトを新車同様に塗装し、5S強化・愛車意識を生みました。塗装前に全キズの調査から接触などが起こる危険パターンを分析し、ボンベ交換作業などの安全標準を作製しました。また、支店内の危険箇所も調査し、カラーコーンなどで見える化を図りました。

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